訳者による違い。

 今はあまり無いのかも知れないが、一昔前は、海外文学の名作と呼

ばれる物は、様々な出版社から出版されていた。そしてそれは、当然

出版社ごとに訳者が違っていた。以下の写真は、昨日のブックオフ

●店で購入した、ツルゲーネフの初恋の文庫版である。






上から順に講談社・新潮社・岩波で、訳者が、講談社・佐々木彰、新

潮社・神西清、岩波・米川正夫。となると当然それぞれ微妙に訳が異

なる。出だしを見ても、「客たちはとっくに散会した。」「客はもう

とうに散ってしまった。」「客はもうとくに散じてしまった。」。最

終的な内容は同じでも、それぞれ微妙に感じ方が違うかもしれない。

なのでどの訳者で読むか、又はすべて読んでみるか、それも自由だ

し、そこが一つ面白さであろう。しかし中には絶版になっている物も

あり、中には古書店では高値で取引される物も当然ある。同じ作品だ

からと侮ってはいけない。特に講談社文庫は軒並み絶版になってしま

っている。この初恋はそうでもないが、講談社文庫の場合は、創刊か

ら1〜2年程は本体と同じ柄のカバーが採用されていた。アマゾン相

場は解らないが、その頃の物は非常に珍しく中には高い物も当然あ

る。特に初版本等、良く注意してみるとよいだろう。

 ただ岩波文庫は一度出版したら絶版にはしないので、そんなに値段

の付く本は少ないかもしれないし、新潮社も以外に名作を絶版にして

いない。で、私がヤフオクから買い付けた帯版文庫、そのほとんどが

新潮文庫!!昨日GETした目録と照らし合わせなければ解らないが、

そのほとんどが未だに発行されていると思われ。そうなって来るとプ

レミア化している物は少ないかもしれない。以前も書いたが、そうい

った本はネットで売るにはあまり向かないが、古本市等店頭で売るに

は"古い"と言うだけで客の目を引く。まさにうってつけの商品だと思

う。特に新潟では古書店がほとんど無く、こう言った古い本が買える

場所が少ない分、古本市等のイベントでは探しに来る客も少なからず

いると思う。商機はあるであろう。

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