訃報  芦野宏さん死去

 本日飛び込んだとても残念ななニュース。今現在の日本のシャン

ソン界の第一人者である、芦野宏さんが死去したとの事。芦野宏さん

と言えば、日本のシャンソン界の初期の頃から活躍されていた大変大

御所な方で、1956年にフランスのパリにあるオランピア劇場にでアジ

ア人では初の出演をはたした。それは1954年に映画館から改装された

同劇場に、1955年で初舞台を踏んだエディット・ピアフと同じ舞台に

立ったと言う事。そのすごさがおわかりだろうか?また1960年にはフ

ランスの国営放送テレビでのワンマンライブショーも行った。更にパ

リ市ヴェルメイユ勲章(1990年) 紫綬褒章(1990年) 勲四等旭日小

綬章(1996年) フランス共和国芸術文化勲章オフィシエ(2004年)

と数々の賞も受賞している。1995年には群馬県渋川市に自ら日本シャ

ンソン館を作りシャンソンに関する資料を展示している。私もシャン

ソンファンとして一度訪れてみたいと思いつつもまだ機会に恵まれず

に行けていない事が残念、絶対にいつか行こうと思っていますが。

2010年7月には故石井好子前会長の後を継ぐ形で日本シャンソン協会

会長に就任し、石井前会長が行っていた”パリ祭”(7月14日のフラ

ンスの改革記念日にちなみ、その頃に日本でシャンソンを歌うイベン

ト)も引き継ぎ行ってきた。そして今年も開催日が決まり、7月14

(土)15日(日)の2日間に毎年恒例のNHKホールでの開催が決

まっています。地方公演は”?”ですが。

ここ近年は、高英男石井好子と次々にシャンソン界の巨星が逝って

しまっています。仕方のない事なのでしょうが、1シャンソンファン

として、何だか日本のシャンソン界がどんどん先細りしていくような

気がしてならない。そもそも日本におけるシャンソン文化は、フラン

スの音楽であるシャンソンを日本人に解りやすいように日本語に訳し

て歌う日本に独自に根づいた文化。こんな文化はおそらく他国にはな

いだろう。昔はダーク・ダックスのロシアン・フォークソングやカバ

ーポップス、ロカビリー・カンツォーネ等洋楽を解りやすく日本で歌

っていたが時代と共にすたれて消えていった。まあカンツォーネ等イ

タリアの楽曲はまだシャンソンと同様にすたれていないと思うが。小

松原るなさんとかね。今の中々有名な若手後継者が育っていない現

状、そして新たなファンがなかなかつかない現状。このままではまず

いのではないか?せっかくのこの分化なのに先細りさせてはいけな

い!あと一つ私が気になる事は、次の会長は誰がなるんだろう?と日

シャンソン館の館長は?と言う事。とにかく今は謹んで芦野宏さんの

ご冥福をお祈りいたします。


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